国際税務

仮想通貨(暗号資産)の税務

国際税務

仮想通貨の売却

所得税には事業所得や給与所得、譲渡所得といった様々な所得区分がありますが、仮想通貨取引によって生じた所得は原則として「雑所得」に区分されます。

仮想通貨取引による所得は給与所得などの他の所得額と合計した金額に課税されます。例えば年間の給与所得が700万円、仮想通貨取引による所得が300万円の場合、2つの所得額を合計した1,000万円となり、この金額から控除額などを差し引いた課税所得に課税されます。

これに対し、FXによる所得や株式の譲渡による所得は「申告分離課税」になるため、他の所得金額と合計せずに分離して税額を計算します。

仮想通貨取引による所得は、上で述べたように給与所得など他の所得との合計額に課税されます。さらに所得額が大きくなるほど税率が上がる累進課税で、最高で45%(住民税・復興特別所得税を含めると約55%)の所得税が課されます。

損益通算禁止

仮想通貨(暗号資産)取引で損失が出た場合、他の利益と相殺ができません。事業所得などで利益が出ていて、仮想通貨取引で損失が発生した場合、この損失は他の所得と相殺することはできません。給与所得を得ている会社員の方も、給与所得を雑所得の損失と相殺することはできません。

損失の繰越控除禁止

仮想通貨の売却によって生じた損失は、翌年以降の利益と相殺できません。たとえば上場株式の売買によって生じた損失は3年繰り越すことができ、翌年以降に発生した利益から控除することができますが、仮想通貨取引により発生した損失は翌年以降に繰り越すことができません。

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仮想通貨の証拠金取引の税金

仮想通貨の証拠金取引(差金決算取引・CFD取引)については、申告分離課税の適用は無く、総合課税によって申告します。

FX(外国為替証拠金取引)は、金融商品取引法に規定する取引であり、租税特別措置法の「先物取引に係る雑所得等の課税の特例」の規定によって、申告分離課税の対象とされています。

租税特別措置法上、「先物取引に係る雑所得等の課税の特例(申告分離課税)」の対象は、金融商品取引法等に基づき行われる:

1.商品先物取引等
2.金融商品先物取引等
3.カバードワラント等の取得

とされており、仮想通貨の証拠金取引は上記のいずれの取引にも該当しないので、申告分離課税の適用は無く、総合課税によって申告することになります。

CFD取引の中で、FX(外国為替)やコモディティ(原油や金など)については申告分離課税ですが、仮想通貨のCFDだけは総合課税になる、ということですね。
暗号資産CFDは総合課税の雑所得、FX取引は申告分離課税の「先物取引に掛かる雑所得」で異なる区分ですので、両者を合算することはできません。

参考:国税庁タックスアンサー「No.1522 先物取引に係る雑所得等の課税の特例」
参考:国税庁「仮想通貨に関する所得の計算方法について(情報)、平成29年12月」

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出国税における仮想通貨の取り扱い

別記事「出国税(国外転出時課税)」とは?でご紹介したように、出国税の課税対象のなかに、(現状は)仮想通貨は含まれない、と解釈されています。

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